【注文住宅で失敗しない資金計画!】土地購入から入居後にかかる費用までを実例をもとに紹介!

注文住宅で失敗しない資金計画 注文住宅に関わる費用

これから注文住宅を購入するにあたって、土地探しや住宅会社選びと同じくらい大事になるのは、資金計画です。しかし「どんな費用が必要になるのかわからないし、不安だな」と思っている方は多いと思います。

私は2019年3月から注文住宅を建てる計画を立て、2020年2月に完成しました。その中で、恥ずかしながら予想外の費用に苦労した経験があります。

この記事では私の経験を踏まえ、注文住宅で必要になる費用を8つのステップに分けて解説し、まとめています。

建てる前、建てている最中、建てた後の注文住宅にかかる費用を知っていることで、思わぬ出費を防ぐことができるでしょう。

これから注文住宅を考えている方の少しでも参考になれたら幸いです。

注文住宅の費用 8ステップ

  • 土地取得にかかる費用
  • 住宅建設に関わる費用
  • 土地・建物の不動産登記にかかる費用
  • 住宅ローン契約にかかる費用
  • 引っ越しにかかる費用
  • 火災(地震)保険にかかる費用
  • 防犯にかかる費用
  • 住宅取得したことによる費用(税金)

 

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土地取得にかかる費用

購入した土地

土地の購入費用

土地そのものの代金になります。資金計画の中でも大きなところですから、ご自身の予算に合わせて検討してください。土地の購入には消費税は適用されません。

土地買い付けの手付金

購入する土地が決まった際は買い付け(申込み)を行い、手付金を支払う必要があります。手付金は売主、買主双方の合意で決まりますが、一般的に売買価格の10〜20%になります。支払いには現金が必要になりました

フジロー
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手付金は住宅ローンに含めることもできるので、後々回収することもできます。

 

不動産仲介手数料

土地の売主と買主との間に仲介業者が入る場合は、不動産仲介手数料がかかります。

手数料は(土地価格×3%+6万円)+消費税が限度額です。土地決済のときに現金で支払いました

(例)土地価格2000万円の場合

2000万円×3%+6万円=66万円 +消費税10%=72万6000円が限度額です。

 

固定資産税相当額の精算金

1月1日から12月31日までの1年間、売主と買主双方がそれぞれの所有期間に応じて、固定資産税相当額の精算をします。土地決済のときに不動産仲介手数料と共に現金で支払いました

 

住宅建設にかかわる費用

建築工事請負契約金

住宅会社に建築工事請負契約金(工事手付金)を支払います。契約金の相場は契約した住宅価格の5〜10%ほどになりますが、住宅会社によって様々です。契約金は工事費用の中に含まれます。

フジロー
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土地手付金、不動産仲介手数料と同様に現金での用意が必要になりました。

 

建物工事費用

建物を建設にあたってかかる費用です。住宅会社のプランや建築面積、設備のグレードアップなどによって費用は変わってきます。建物自体の費用は予算によって増減が可能ですが、状況によって避けられない費用もあります。

状況によって避けられない費用

  • 土地の擁壁工事
  • 地盤改良費
  • 浄化槽設置工事費

土地の擁壁工事

土地の形状によって擁壁設置が必要になってくる場合があります。擁壁は種類や設置面積で金額が変わってきます。土地購入前に事前に確認しましょう。

 

地盤改良費

建物を建てるのに十分な強度をもった地盤でない場合、地盤改良が必要になります。調査(調査費用がかかります)してみないとわからないので、多めの予算を別で取っておく必要があります。

改良法        特徴建物延床面積30坪ほどの費用
表層改良工法軟弱地盤が2mほどの場合、セメントで強固な地盤を造ります。30〜50万円ほど
柱状改良工法軟弱基盤が2〜8mほどの場合、支持地盤までセメントを流し込んで強固な柱を造ります。50〜80万円ほど
鋼管杭工法軟弱地盤が5〜10mほどの場合、細い鋼管杭を埋め込んで支持地盤まで重さを伝えます。100〜180万円ほど
地盤改良法の特徴と費用

 

浄化槽設置工事費

下水道が通っていない地域では浄化槽の設置が必須になります。浄化槽本体と設置工事費用がかかり、駐車スペースに設置する場合、補強や耐圧フタの追加費用がかかります。

浄化槽本体は5人槽で50〜60万円ほど。駐車スペースに設置は13〜15万円ほどかかりました。

  

擁護壁や地盤改良、浄化槽などは土地探しの段階で、ある程度の予定や予想が可能です。

詳しい土地探しの記事です。

 

外構工事費用

建物本体工事とは別で必要になります

住宅会社で建物と一緒に外構プランを進めることもできますし、別の外構専門業社に頼むこともできます。別の外構専門業社に頼む場合は、早めのプラン作成、見積もりを出していただくと予算計画が立てやすくなります。

一般的には、建築費の10%ほどを目安にしています。

 

カーテンレール・エアコン設置工事費用

注文住宅の場合、カーテンレールは別途取り付け。エアコンは穴あけなどの設置工事が必要になります。

 

選択により追加でかかる費用

地鎮祭・上棟式費用

やらなくても問題ないですが、住宅会社によってはスケジュールに含まれていることもあります。

フジロー
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私の場合、地鎮祭は3万円ほど。上棟式は、職人さんへのご祝儀、お弁当代などで10万円ほどかかりました。

 

施主持込費用

インテリアは住宅会社が用意しているインテリアカタログで注文することができますが、施主が個人的に購入したものを取り付けてもらうことも可能です。

私が購入したもの

  • トイレ横の洗面ボウル&水栓
  • トイレペーパーホルダー
  • 屋外流し台
  • ポスト
  • 表札

特にトイレ横の洗面ボウル&水栓と、屋外流し台はお気に入りです。

 

土地・建物の不動産登記にかかる費用

不動産売買において物件の所有者が変わる場合や、新規の土地や建物がある場合などに不動産登記を行なっていきます。

所有権移転、抵当権設定、所有権保存登記は司法書士の方に。建物表題登記は土地家屋調査士に行なってもらいます。

不動産登記の費用は2つあります。

  • 国に納める登録免許税や印紙税などの登記費用
  • 司法書士や土地家屋調査士に依頼する費用

国に納める登録免許税などは不動産の評価額から決まるので、どの司法書士に依頼しても金額は同じになりますが、司法書士に依頼する報酬金額は変わってきます。

フジロー
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司法書士によって金額は変わってきますので、見積もりを出していただくといいです。

土地の登記

所有権移転登記

所有者が変わるときに、所有権をはっきりさせるために行う登記です。

抵当権設定登記

住宅ローンを契約している場合は、契約している金融機関に抵当権を設定します。

抵当権とは住宅ローンの返済が遅れ、困難になったと判断したときに競売にかけることができる権利になります。

建物の登記

建物表題登記・所有権保存登記

建物表題登記は、新築物件の存在を登記すること。保存登記は、所有者を登記します。

抵当権設定登記

住宅ローンを契約している場合は、契約している金融機関に抵当権を設定します。

住宅ローン契約にかかる費用

融資事務手数料

金融機関から住宅ローンを借り入れる際にかかる費用です。

「借入金額×1.10〜2.20%(税込)」が一般的ですが、金融機関によって定額型や住宅ローンのプランによって変わるものもあります。

保証料

住宅ローンの返済ができなくなった場合、保証会社が代わりに返済するための保証契約の費用です。住宅ローンの返済義務がなくなるわけではなく、保証会社に返済していくことになります。

保証料は各金融機関や借入金額、返済期間などによって異なります。ARUHIのフラット35や一部のネット銀行は、保証料が無料になっているので、住宅ローンの借入の際に検討してみてください。

保証料の支払い方には2通りあり、選択が可能です。

一括前払い型

住宅ローン契約時に一括で支払う方法。

金利上乗せ型

住宅ローン金利に上乗せすることで初期費用を抑え、毎月の返済に含める方法。

 

二本立てローンや分割実行、つなぎ融資などの返済や利息

注文住宅を土地から購入し建築する場合、土地代金や建築着工金、中間金など多額の資金が必要になってきます。そこで「2本立てローン」「分割実行」「つなぎ融資」を受けることが必要です。2本立てローンは「分割実行」と組み合わせて使用されることがあります。

2本立てローン」「分割実行」「つなぎ融資」は、融資を受けた時点から返済や利息の支払いが始まるので注意が必要です。

フジロー
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金融機関によって扱っているものや、返済方法も違ってくるので、お問合せで確認することが必要です。

二本立てローン

土地と建物の住宅ローンを別々で組み、融資を受けます。別々で組むことにより不動産登記の費用が2回かかります。金融機関によっては1本でまとめてくれるところもあります。

分割実行

建物着工金や中間金などの費用を前倒しで融資してもらえます。2本立てローンと併用して使われることが多いです。

つなぎ融資

住宅ローンとは別のローン(つなぎ融資)を組むことにより、土地や建物着工金、中間金を支払います。住宅ローンが実行される際に借りていたローンは返済されます。

 

その他、諸費用

住宅ローン印紙代

住宅ローン契約時に印紙代がかかります。

送金・振込手数料

金融機関からの融資の送金手数料や土地の売主、住宅会社への代金の振込手数料がかかります。

 

住宅ローンに関する記事は

引っ越しにかかる費用

住宅完成後に引っ越しをするときは引っ越し業社に依頼するのが一般的です。

引っ越しは家族構成や家財の量、走行距離などで変わってきますが、引っ越し業社によっても差があります。引っ越しをする際は一括見積もりを行うことで、安く費用を抑えることができるでしょう。

 

火災(地震)保険に加入する費用

住宅を購入したら必ず加入する保険ではないでしょうか。住宅ローン契約時に、金融機関から火災保険の加入が義務付けられている場合もあります。

火災保険料に影響するもの 

補償内容

基本補償に加え、オプション補償を多くつけていけば、保険料は高くなります。

保険金額

新築の場合は、建築費がそのまま保険金額になるので、高額になれば保険料も高くなっていきます。

建物の構造

M構造コンクリート・レンガ・石造建物、耐火建築物の共同住宅
T構造     コンクリート・レンガ・石造建物、鉄筋造建物、耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建物
H構造M・Tに該当しないもの
建物構造の種類

建物の構造によっても保険料は変わってきます。H構造に比べてM・ T構造の建物の方が保険料は安くなります。

 

地震保険料に影響するもの 

免震構造、耐震等級

地震保険料は、免震構造や耐震等級によって割引率が違ってきます。

免震建築物割                           50%      
耐震等級3                     50
耐震等級2                     30%
耐震等級1                     10%
耐震診断割                     10%
建築年割                     10%
構造別の割引率

 

2022年の10月から保険料の値上げと、契約年数が最大5年間に短縮されました。火災保険を契約する際は複数社で見積もりをすれば、補償内容は同じで安く契約できるところが見つかります。

火災保険の一括見積もりの記事も掲載しています。ご参考までに→記事

 

防犯対策の費用

せっかく建てた新築住宅。空き巣に入られてしまったらショックですよね。戸建住宅はマンションなどに比べ、侵入されるリスクが高いです。被害に遭わないためにも、防犯対策は必要になります。

出典 警視庁 住まいる防犯110番「データで見る侵入犯罪の脅威」

主な防犯対策

ホームセキュリティー月額料金がかかり家計負担は増えますが、いざというときの安心感があります。
防犯シャッター初期投資がかかりますが、防音性、遮熱性などの防犯以外の効果もあります。
防犯ガラス防音性、断熱性などの防犯以外の効果があり、経年劣化で交換が必要ですが耐用年数20年と高耐久です。
防犯フィルム防犯ガラスに比べ費用が安く、機能も同等。経年劣化により13年ほどで張り替えが必要になります。
防犯カメラ犯罪の抑止や犯行の証拠を記録しておくことができます。無線で映像を送れるものもあるので、設置費用が安く抑えられます。
防犯対策

詳しい防犯対策の記事も掲載しています。からどうぞ

住宅を取得したことによる税金

不動産所得税

土地や住宅を購入した際に、一度だけかかる税金が不動産所得税です

条件を満たす土地、住宅であれば負担を軽減することができます。

新築住宅の軽減措置の条件

  • 住宅用であること
  • 戸建の場合、床面積が50㎡以上 240㎡以下

新築住宅の軽減措置の条件を満たせば、固定資産税評価額から1200万円まで控除されます。

フジロー
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条件を満たしていて、固定資産税評価額が1200万円以下であれば、税負担が0円になります。

土地の軽減措置の条件

3つのうち、いずれか1つに当てはまれば軽減措置の対象になります。

  • 土地を取得してから3年以内に、その土地に軽減措置の条件に合う住宅を建て、完成するまで土地を所有していること
  • 軽減措置の条件に合う住宅の新築前に取得した土地の場合、3年以内に建築していること
  • 軽減措置の条件に合う住宅の新築または、住宅取得後1年以内にその土地を所有していること

 

土地の軽減措置を受けた場合の不動産所得税は、複雑になります。

(土地の固定資産税評価額×1/2×3%)− 軽減額

フジロー
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軽減額の方が大きいと税負担は0円になります。

軽減額はどちらか高い方が適用されます。

  • 4万5000円
  • (土地1㎡あたりの固定資産税評価額×1/2)×(住宅の課税床面積×2)×3%

住宅の経年劣化によるメンテナンス、交換費用 

住宅は建てたらそれで終わりというわけではありません。経年によって劣化した建材のメンテナンスや交換、設備の交換などが数年から十数年単位で訪れます。将来にわたって必要になる費用も準備する計画も立てておきましょう。

注文住宅の費用 まとめ

注文住宅にかかる費用を私の実体験をもとに、8ステップに分けて紹介してきました。

注文住宅は建売物件や中古住宅と違い、1から造り始めるので資金計画の範囲も広くなってきます。建物ばかりに気を取られがちですが、見えない部分にもかなりの費用がかかってくることに注目していただきたいです。

この記事が参考になれば幸いです。

あります。合わせて読んでいただくと、より全体の流れがわかると思います。

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